(20周年記念行事のおり、近藤さんへ、長年賛助委員会の委員としてご尽力いただいたことに対して感謝状をお贈りしました。)
近藤さんは、あのグヤトーン(Guyatone)の楽器と大いに関係があり、彼自身も楽器の演奏をし、グループを組んでいたそうです。1986年に、(有)イーエクス・プロを設立しました。
グヤトーン(東京サウンド株式会社の電気楽器等のブランド名)は、私たちにはなつかしい楽器です。また60年代のエレキギターを語るときには欠かせません。海外の多数のミュージシャンも使用していました。
近藤さんの、ギターアンプ、エフェクターなどのスィッチやケーブルへの拘りは有名で半ば伝説的であり、また若いミュージシャンの面倒見もよくファンが多かったようです。
演奏もするということから、彼の作る機器類は、ミュージシャンの立場から開発したものです。このような拘りのあとが、その後発売した高級真空管アンプなどにも見られ、パーツの選択や線材を吟味した、と言っておりました。それらのアンプは現在でもオーディオファンの垂涎の的になっています。
また、ワイヤーを使わず楽器の音を電波でとばして演奏の自由度を高める方法を随分前からやっており、改良を重ねていたようです。
彼が考案したイヤーモニターシステムは、B帯2波を使用して疑似ステレオとし、モニター音が頭内中央に定位するのを避けるためのものです。
近藤さんとは趣味のオーディオの話をよくしました。私の手作りのDACや300Bシングルアンプ、プリアンプのことなど、助言していただいたのを記憶しております。
(大野)