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ワイヤレスマイクの将来

今岡隆様今から40年前になりますが、当時のコンサートで私が使用していましたワイヤレスマイクは20メガ帯域の周波数を使用していましたので1mぐらいのアンテナがマイクからダラーンと垂れて何かと邪魔になっていましたし切れて何度も現場で修理したものです。また、受信機はパワーアンプぐらいの大きさで真空管を使用していましたのでノイズも多くて、重く運びにくく電波も良く飛んでいました。
 音響機器の進歩に伴い現在は手に持っても違和感のないハンドタイプのワイヤレスマイクになり歪の少ない、声の大きな歌手の音圧にも耐えられるものになって来ました。電波もほとんど切れることのない安定度の高い機器になり、周波数も800メガになり受信機も小型の1Uにラッキング出来て持ち運びも簡単になりました。受信用のアンテナも信頼度の高いものに成りました。
 しかし、電波法による10mWという電力の不十分さは解決されていませんが。
 近年、スタートを切りましたデジタルワイヤレスマイクも現在はカメラ用に使用されていますが。ここ何ヶ月か前にハンドマイクでテストする機会があり、アナログとデジタルの聴き比べをしてデジタルワイヤレスの音のクリアーさに驚きました。また、ホールのPAスピーカから出てくる音に違和感は感じませんでしたし、不思議なことに他のマイクよりハウリングが起きにくく音圧レベルが稼げることでした。
 まだ、ライブステージで実際にどのように遅延が影響を与えるのか、あるいは良い効果をもたらすのかは計り知れませんが、近いうちにハンドマイクが出来上がるようですので実際にライブバンドのボーカルの人に使用してもらい、色々とテストをしてみたいと思います。
 近い将来にメーカーさんの技術の進歩と部品の開発によってハイクオリティーなデジタルワイヤレスマイクが出来上がってゆき、コンサートで使用できることをとても待ちどおしく思います。
 そして電波法というものがありかなりの制限が課されていますが、願わくば電力のアップと使用可能周波数をもっと我々コンサートに有用出来るように与えてほしいのですが。

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