平成26年度情報通信月間は、5月15日~6月15日で、「夢がひろがる、未来へつながる、ICTスマートライフ」をテーマに行われました。
当機構も、情報通信月間行事の一環として、本年度も6月19日(木)に、総務省 関東総合通信局 21階会議室(東京都千代田区九段南1-2-1九段第3合同庁舎内)で 総務省 関東総合通信局と共催で「特定ラジオマイクの現状と今後」をテーマに2部構成で開催されました。
13時30分開演、当機構、田中理事長より「昨年に続き関東総合通信局様と共催で、最新の情報をお送りして皆様の業務に少しでもお役に立てるなら幸いです。」の挨拶がありました。
関東総合通信局様からは、無線通信部長 大蔵 啓 氏より、「日頃は総務省の情報通信行政にご理解とご支援をいただきありがとうございます。そして本日は三つのお願いがございます、現行周波数帯ラジオマイクは、平成31年3月末日で終了となります。新しい周波数帯の、WS帯/専用帯/1.2GHz帯への移行と、免許の書面申請から電子申請へのご協力をお願い致します。特定ラジオマイク運用調整機構様と関東総合通信局との共催によるこの企画は、情報通信月間行事の一環としてのものです、限られた時間ではございますが、皆様の今後の業務の参考になれば幸いと思っております。」のご挨拶をいただきました。
第1部は、「移動通信の最近の動向と特定ラジオマイクの周波数移行について」講師は、総務省 総合通信基盤局 電波部 移動通信課 課長補佐 伊藤 英知 氏 に、講演いただきました。我が国の電波の使用状況から始まり、携帯電話の普及と主な機能の進展・
ITS(高度道路交通システム)についての総務省の取り組み・業務無線の現状と動向・そして、特定ラジオマイクの周波数移行について、短い時間の中に中身の濃い講演でした。なお、この講演のテキストを特ラ機構ホームページに掲載いたしますのでご覧ください。
10分ほどの休憩の後・・・
第2部は、「新周波数帯対応統合データベースの概要」については、当機構の中島 進が講師を務めました、詳しくは、本号の13~15ページをご参照ください、また、「新周波数の運用調整について」は、当機構の甲田 乃次が講師を務め、TVホワイトスペース帯チャンネルリストの読み方などの説明があり、最後に・・・「ルールを守って、クリアな運用」で締められました。
最後に、質問コーナーに移りましたが、やはりホワイトスペース帯の質問が多くありました。
- Q:同じ建物内ならどこでも使用できるのか? 使用する場所の高さにより問題があると聞いたが問題点とは?・・・
- A:同じ階以下で建物構造(遮蔽損失)が同じならば使用可能だが、階上や建物構造(遮蔽損失)が異なれば使用不可となります。
- Q:チャンネルリストの検索方法は?・・・
- A:総務省の電波利用ホームページで検索できます。
- Q:地デジ側でチャンネルリストが変更された場合には?・・・
- A:地デジが優先のため、使用できなくなります、詳しくは総務省の電波利用ホームページから最新の情報をご覧ください。
- Q:免許取得後にチャンネルリストに入ったものは使用できるか?
- A:免許の周波数の指定変更申請をしなければ使用できません。
- Q:新たな場所で使用したい場合はどうすればよいか?・・・
- A:干渉検討を使用者自身が行い(自費)、地デジ放送への影響がないことを確認の上、免許申請または変更申請をすることとなります。なお、現在の周波数移行に係ることであれば、700MHz利用推進協会に申し出ていただければ新たな場所における干渉検討をしてもらうことができます。ちなみに、現在リスト作成中のものは700MHz利用推進協会のホームページにて確認できるそうです。
- Q:1.2GHzで、レーダーを使用のため、使用できない場所はありますか?・・・
- A:レーダは既に使用されており、レーダーからの干渉を許容することで特に使用場所に制限はありません。
使用前に使用チャンネルの検聴をお勧めします。なお、現在では、レーダーからの干渉を軽減する機能を持った製品も市販され始めております。・・・などでした。
当日の参加者は、関係者を含め65名、質疑応答も含めて2時間30分の講演会でした。
(武藤 一郎)