ラジオマイク周波数帯移行対策プロジェクト

1.実施日時・出席者数
第1回平成23年05月17日(火)午後3時〜5時12名参加
第2回平成23年05月31日(火)午後3時〜5時12名参加
第3回平成23年06月13日(月)午後3時〜5時14名参加
2.場 所  S・C・アライアンス 早稲田 4階会議室
3.メンバー構成表(13名)
リーダー藤崎 技術委員
サブリーダー中島 当連盟担当役員
メンバー伊藤 博理事、西澤理事、橋本(喜)理事、渡邊理事、
藤井技術委員、今岡技術委員、稲留技術委員。
オブザーバー宮前技術委員長。
事務局八幡会長、田中理事長、石川職員。
4.出 欠
第1,2回は渡辺理事欠席(業務の為)。第3回は宮前技術委員長(業務の為)。
参加者として第3回にオブザーバーとして亀井敦夫・熊谷国彦(東京・三光)の両氏が加わった。他のメンバーは全て出席した。
5. 討議項目
以下の項目について、3回にわたり意見交換した。
(1)周波数帯はホワイトスペース(以下、WSと略す)または
1.2GHz帯と成っているがどう考えるか。
(2)特ラ連のような運用連絡・調整的な組織の必要性について
(3)現場技術者認定制度の設立について
(4)イヤモニの扱い
(5)移行に対する補償
(6)電波利用料の再検討
(7)メーカー対応
(8)要望事項と問題点の整理
6.まとめ
各項目に渡り活発な意見が出されて、別表の様にまとめました。
(田中)

特定ラジオマイク(A型)周波数移行に関する課題と要望

 メリット課題要望
ホワイトスペース
(地上デジタル放送空きチャンネル)
  • 現行(770MHz帯)とほぼ同等の伝搬特性が期待できる
  • 現行の技術継承できる
  • 欧米で使用している周波数帯域が同じであり、海外メーカー参入の可能性が大きい
  • 国内メーカーの海外展開も可
  • 地上デジタル放送との干渉
    @放送波強電界時の安定受信確保
    A受像機への干渉など影響度を検討
  • 空きチャネルの確保
    @帯域幅の確保に複数のTVチャンネルが必要
    A地域ごとのチャンネル確保に向けた設定手段
    B放送波のフリンジで受信チャンネル選択手段
  • TV放送波以外のCATV・特区など周辺システムへの影響
  • 一製品で全国対応が可能なこと
    (周波数帯域100MHz、リパック時の配慮)
  • 地域ごとに使用できるチャンネルが異なる場合、
    わずらわしい操作なしに切り替え可能であること
    (地域ID付加での自動受信、自動位置検出機能など)
1.2GHz帯
  • アンテナの長さが短くでき商品サイズの小型化が期待できる
  • 使用周波数帯域の全国統一が期待できる
  • チャンネル不足を見通して新たに開発研究可
  • 電波の直線性を考慮すると回折効果が期待薄
    @トラスなどで受信範囲が狭くなりアンテナの増設
    A人体装着時減衰増大
  • 空きチャネルの確保
    @GPSなど周辺システムとの干渉
    A地域ごとのチャンネル確保に向けた設定手段
  • 日本独自の規格となり海外メーカーとの親和性が期待薄(機器の選択肢が狭い)
  • 十分な開発期間の設定
  • 伝搬特性の十分な検証
    @エリア限界位置の確認
    A人体装着時の減衰量検証
  • 占有帯域幅を広く取れれば遅延量が軽減
  • 海外メーカーが容易に参入できる工夫が必要
運用時要望
  • イヤーモニター専用チャンネルを10ch確保
    (送信出力100mW(可変)、指向性アンテナ)
  • 同時使用チャンネル数は72ch確保
  • 放送波と混在のため運用調整の明確化
    特定ラジオマイク利用者連盟による運用調整の強化
    運用認定制度の新設
  • アナログとデジタルの併用が可能
    デジタルの場合、遅延時間はできるだけ短くする
  • 到達距離については見通しで100m以上とする
  • 電池使用可能時間は8時間以上とする
  • 電波利用料の軽減化
その他 ・移行時補償については別途

移行に対する補償

以下の様な要望が意見として述べられている。
  • 移行に伴って、現物が手元にない時は「休業補償」を含めること。
  • 新しい免許状の申請費用は補償して欲しい。
  • 入れ替えになった時の免許状の免許期限は何時になるのか。全て5年か。
  • 減価償却経費のみの金銭補償になるのか。新製品にしていただけるのか、差額は払うのか。
  • 実稼働している物は減価償却論でなく、新製品を調達して貰う。
  • 移行に伴う事務処理は簡素化して欲しい。
  • 固定会員の場合は、受信アンテナなど移設又は新設の工事と購入費、電界測定、受信機などを格納するラックと盤間配線等の工事・測定費がある。
  • 特ラ連事務所関係では、従来からあるシステムの再構築になる、その経費は全て補償していただく。
  • 補償の周知なども総務省が漏れなく充分な対応を取ること。当連盟も対応の取れるデータは有しているので肩代わりする事は可能であるが経費などは援助して欲しい。(臨時雇用、設備の拡充等をしないとならない。)
  • WSに関するラジオマイクの送受に関する開発経費は全て総務省対応。