header 前 目次 次
祝辞

内沼 映二様設立20周年を迎えられた「特定ラジオマイク利用者連盟」の皆様に対し、心よりお祝い申し上げます。
 また、我々JAPRSも、関連する皆様方のご支援により、平成2年の社団法人化以来、本年20周年を迎えることとなりました。
 さて、デジタル化に伴ったこの20年間の主な変化を考えてみますと、汎用コンピュータの進歩は、音楽と映像の制作現場に大きな変革をもたらし、特にアビッド テクノロジー社のPro Toolsについては、我々音楽スタジオ業界に欠かせない標準機となりました。
 また、音楽スタジオ・エンジニアにとって、マイクロフォンの重要性は必然ですが、デジタル化の波が押し寄せた現在、アナログ時代には絶品と考えられていたマイクロフォンが、デジタル収録では良い結果が得られないことに遭遇する場合があります。(当然デジタル収録に合ったマイキングに変化はしていますが。)このような経験からも、デジタルの特性に関するプロとしての認識が、今後より一層必要になってくることと考えられます。
 「特定ラジオマイク利用者連盟」発刊の「私とマイクロフォン」に、沢口氏はSANKEN CO-100Kの記事で、「現在音楽市場ではビンテージマイクと呼ばれる名機が高価で再評価されています。そうしたマイクが本来もっている、手抜きや量産化されていないホンモノのもつサウンドも大変魅力がありますが、CO-100Kのように現代の最新設計技法と設計者の匠の技を組み合わせハイビット、ハイサンプリングやDSD録音といった広帯域デジタル録音に対応したマイクロフォンも大いに魅力があると考えています。」と述べています。
 私もまったく同感で、CO-100Kは一年前から愛用しています。帯域の広さ、空気感はデジタル時代にマッチングしたマイクロフォンと思います。こうした、その時代々に合ったマイクロフォンの開発を「特定ラジオマイク利用者連盟」から促していく事も「良い音」を継承していくには必要な事と思います。  更に、PAコンソールもデジタル化が進み、ワイヤレスマイクロフォンも400MHzから800 MHz、そしてデジタル化へと変化を遂げ、デジタル化に対し正面から向き合う姿勢が重要になってきていると思います。
 サウンドクラフト社の創業から「良い音」と「プロフェッショナル」に拘りを持ち続けられている八幡会長におかれましては、この20年間並々ならぬご苦労があったことと拝察いたしますが、今後共ますます業界の為にご活躍されることを期待すると共に、「特定ラジオマイク利用者連盟」の一層の発展と飛躍を祈念いたします。
  略歴(潟~キサーズラボ 会長)

-7-
前 目次 次