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Q&A


Q19: 印紙について
A型ワイヤレスマイクの免許申請や再免許申請の際には、申請書に印紙を貼付して総合通信局に提出します。
印紙は、正式には収入印紙(しゅうにゅういんし)といい、国庫収入となる租税の徴収のために財務省が発行する証票のことをいいますが、租税の徴収以外に、政府に対する許可申請時の手数料、 国家試験の受験手数料の支払いなどにも利用されています。 電波法関係においても、「電波法関係手数料令」により無線局免許などを取得する際には、申請手数料として必要額の印紙を、申請書に貼付することになっています。
根拠となる条文は別掲のとおりです。(※1)
手数料額については、無線局の種別や空中線電力によってさまざまですが、A型ワイヤレスマイクは「その他の無線局」の「1ワット以下のもの」に該当し、以下のように定められています。(※2)

ちなみに、印紙に似ているものに証紙(正しくは収入証紙)があります。印紙のように租税や手数料の払い込みに使われますが、これは地方自治体が発行し、納付先もその地方自治体になり、国に納める印紙とは本質的に違います。 なお、印紙が貼付された免許申請書は、受理した官公庁、ここでは総合通信局の担当官が、金額に間違いがないことを確認後、消印することになっています

条文
※1(手数料の納付方法等)
第二十一条  第二条から第十五条まで(・・途中略・・)に規定する手数料は、その申請(・・途中略・・)に際し、(・・途中略・・)当該申請に係る書類に当該手数料の額に相当する収入印紙をはって納めなければならない。

※2(無線局の免許申請手数料)
第 二 条  法(注:電波法のこと)第六条の規定による免許の申請をする者が収めなければならない手数料の額は、無線局の種別及びその基本送信機の規模に従い、次の表による額とする。(一部を抜粋)
無線局の種別その他の無線局
基本送信機の規模(空中線電力による)1ワット以下のもの〜略〜
新規免許申請手数料3,550
再免許申請手数料1,950

注:単位円 電子申請料金は省略
(青木)



Q20: 「移動局」と「固定局」はどう違うのか

私どもは、A型ワイヤレスマイクのことをよく「移動局」、あるいは「固定局」といいますが、電波法上は別の無線局のことで正確な言い方ではありません。特ラ連が便宜上使っている言葉です。
  A型ワイヤレスマイクの免許状には、電波法により、使用する範囲を記載しなければいけません。
「移動範囲」という欄がそれです。現在、「全国」あるいは「免許人の業務区域内」のどちらかが記載されるようになっています。それぞれについて説明します。

「全国」
文字通り日本国内どこでも使えるという意味です(ただし周波数によっては特定の地域で使用できないところもあります)。
「免許人の業務区域内」
施設、ホールなど限られた業務区域、場所で使用できるという意味です。

 私どもはあえて、
 ・「全国」=「移動局」
 ・「免許人の業務区域内」=「固定局」
 としました。
 理由は、当連盟の運用調整に関する考え方によるものです。
 現在、コンサート、テレビ番組取材やロケなど全国を移動する、あるいは使用場所を変えて運用する移動局の会員からは、使用する前に運用連絡をいただいています。当然、使用日や場所などワイヤレスマイクが運用されている環境も違ってきます。近くで他のA型ワイヤレスマイクが使われているとすれば、混信の可能性がでてくるわけで、その場合こちらから、お使いになる当事者である会員、あるいは放送局に対してお知らせをし、事前に周波数の調整をするようお願いしています。電波法の主旨、および音響業務用というA型ワイヤレスマイクの位置づけから、混信等のトラブルがあってはならないからです。 固定局の会員は、例えばホールなど使用場所がはっきりしていますが、その場所に他のワイヤレスマイクが持ち込まれたり、近くで使用されるケースもあるわけで、その場合、移動局会員と同様、お互いに運用調整をするようお願いしています。
 なお、劇場などを施設としている会員のなかには、「全国」と「免許人の業務区域内」それぞれの免許をお持ちのところがいくつかあります。劇場外に持ち出して使用するケースがある場合です。
 移動範囲はマイクごとに決めることができるので、一会員が両方持つことは問題ありません。 ただし、「全国」で免許しているマイクを固定施設で運用するのは電波法上認められますが、「免許人の業務区域内」で免許しているマイクを全国移動して使うことは、違法になります。きちんとしたマイク管理が必要です。

(青木)


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