Q13: | 
             
            同一空間・場所で使用できる波の数 | 
          
          
            A:  
            1. | 
             
            一般的な波の数 
             特定ラジオマイクで許可されている周波数帯域は、2CH帯・4CH帯(注を参照)を合わせて、コンパンダ方式を使用するものは71ch+71chで142ch、 
            リニア方式及びイヤーモニター(以下、イヤモニと略す)のものは69ch+69chで138ch 
            あります。 
             しかし、この波の数(以下、チャネルと表示)は、125kHz刻みで設定されているため、コンパンダ方式では等間隔に並べても、チャネル間隔が最低でも250kHz以上必要であるため最大で 
            36ch+36chで72ch、 
            リニア方式及びイヤモニでは同様に500kHz以上必要であるため18ch+18chで36ch 
            となります。さらに、2008年11月の特ラ連技術セミナー「ワイヤレスマイクの基礎知識」(講師:ゼネラル通商株式会社石川様)にありましたが、無線システムには3次相互変調という干渉現象がある関係でさらにチャネル数が減少して、 
            それぞれ10波+10波で20波、9波+9波で18波となります。 
             B帯(B型)は4CH帯の上側に近接して周波数が配置されているため、4CH帯を10波ないし9波使うとほとんど使用できるチャネルが無く同時使用のメリットは一般的にはありません。 
             
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            | 2. | 
            イヤモニを同時に使うと 
             イヤモニだけを使う場合は1項で述べたとおり 
            9波+9波で18波 
            使える計算になりますが、一般的にはワイヤレスマイクを同時に使うことが前提であるため片方の帯域のみで9波使用出来ることになる計算ですが、受信機が携帯局であることから特性をあまり良くできないため、現場で安定して使用できるのは6波程度と言われています。 
             また1波でもイヤモニを使用するとその帯域(2CH帯でイヤモニを使うと2CH帯)全部でワイヤレスマイクが使用できなくなります。それは、イヤモニを使う出演者が同時にワイヤレスマイクを使用するためにワイヤレスマイクの送信電波がイヤモニの受信機に影響を与えてイヤモニが使用できなくなるためです。 
             従って、イヤモニ6波、ワイヤレスマイク10波が使用できる最大の組み合わせになります。 
             
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            | 3. | 
            メーカの努力による増波  送信機、受信機及びアンテナ等の特性向上や、帯域分割フィルターを使用して、受信機に入力される電波を制限する等の工夫により、2CH帯・4CH帯・B帯合わせて34波使えるシステムを供給しているメーカがあるなど、各社それぞれに工夫を凝らし増波を行っております。 
             したがって、1項で述べた波の数より大幅に使用できる波が増えているのが現状のようです。 
             
            注 AX帯(FPU-2CH帯で2CH帯とも言う)、 
              A帯(FPU-4CH帯で4CH帯とも言う) |