2015年1月1日 第142号  前 目次 次
イベントレポート InterBEE2014
開催概要
会 期2014年11月19日(水)~21日(金) 3日間
会 場幕張メッセ
入 場無料
主 催JEITA
一般社団法人 電子情報技術産業協会
後 援総務省 経済産業省、日本放送協会、
(一社)日本民間放送連盟、他
協 力(一社)衛星放送協会、
(一社)特定ラジオマイク運用調整機構、他
会場での音響関連支援参加
特ラ機構会員数 9社 使用マイク 2 帯× 4本、4帯× 8本、2/4×13 本、
々 新周波数帯  7社 TVWS 帯(ホワイトスペース) 28 本  
    1.2G 帯 24 本  
    711 ~ 714MHz 帯 28 本 合計 105 本
チャンネルプラン 事務局 木村

 この機器展は50 年目を迎え、今年は記念すべき年でもあります。第1回放送機器展(当時の名称)は1965 年に発明会館で開幕、出展者はわずか12 社だったそうです。
オーディオの世界ではHiFi という言葉がはやり、アナログ最盛期に始まったこの機器展は、大変意義深いものがあります。現在、その当時生まれた人たちが業界を背負っておられるわけであり、その皆さんは先輩たちの苦闘に対して感謝すべきでありましょう。
 今回の機器展は想像通り、4K、8K の収録から後処理の周辺機器類に埋まっていた感があります。4K が話題になってすぐ8K という言葉が聞かれ、このステップを踏み違えたような話は消費者に混乱をあたえはしないだろうか。
 地デジがスタートするとき、地方局の困惑や、いろいろな読み違いがあったようですが、4K はそれの繰り返しになりはしないか。はたして全ての人が望んでいるのだろうか。
 近年、放送文化のあり方を考えると、なにか違う方向へ向かっていると思われるのは私だけではないでしょう。4K、8K の機器類は ツールです。道具です。映画や放送などの文化産業のための道具なのです。よい道具を持てばよい作品が出来るわけではないということです。
 9月の総務省の発表によりますと、2015年には4K の実用放送、2016 年には8K の試験放送、2018 年までには8K の実用放送になるであろう、とあります。
 今回の機器展で感じたことのもう一つは、放送と通信の関係がますます濃厚になるだろうということです。
 今回、幕張メッセではイベントホールでしか出来ない国内で初めてのデモンストレーションが行われました。inter BEE Experienceと題したラインアレイスピーカの体感デモです。後援は特ラ機構と関係のある、(一社)日本舞台音響家協会、日本舞台音響事業協同組合の2団体です。このデモは展示会場ではとても無理。私は時間の都合がつかず、参加できませんでした。ライヴコンサートならまだしも、デモで体験するチャンスはめったにないと思います。さぞ参加者は多かったのではないですか。
(大野 正夫)


日本テックトラスト(株)
LECTROSONICS、MIPRO、に並んでWisyCom ( ウィジィコム) イタリア製のシステムが展示されていた。主な仕様はアナログ、2ピ ースタイプのMTP41 は出力 10mW 周波数帯域は566.000MHz ~ 713.850MHz 、チャンネル間隔は25KHzとのこと。


(株)タムラ製作所
NHK 放送技術研究所との協力によるOFDM 方式デジタルワイヤレスシステムの展示を見た、特長は音質の良さと、1ms 以下の低遅延、交換可能なマイクヘッド、パルス性ノイズに強いこと。 レシーバーのサイズも従来の1/3 くらいに小型化した。


(株)オーディオブレインズ
TG1000 シリーズのアプリケーションなどを展示。


ゼンハイザージャパン(株)
アナログのSKM 5200 シリーズは根強い人気を感じた。


シュア・ジャパン・リミテッド
イヤモニター P3R はB帯仕様ながら独自の搬送波の圧縮技術によりステレオモードでも国内での技術基準適合証明を取得したとのこと。


ソニービジネスソリューション(株)
デジタルワイヤレスレシーバー PB-01 ポータブルベースユニット、DWR-PO1DN など中継チームに欠くことのできない可搬型を展示。


Panasonic( RAMSA)
 1.2GHz 帯マイクヘッド交換可能なハンドヘルドタイプや、寒冷地での使用を考えた単三電池4本パックのケースなど現場ニーズに応えた新製品が目についた。


(株)オーデイオテクニカ
参考出品ながら710MHz~714MHz の特定ラジオマイク専用帯で約30 波の運用が可能とのこと。


アプローズシステム(株)
S社のHD-CAM とP 社の1.2GHz 帯ワイヤレスシステムを接続するユニスロットルアダプターを展示、また1.2GHz 対応ブースター付5素子八木アンテナなど現場スタッフの駆け込み寺的存在は変わらず、同窓会の様な輪が広がっていた。


(甲田乃次)

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