| ８００ＭＨｚ帯ワイヤレスマイクの 電波障害について ＮＨＫ名古屋放送局 放送技術 音声副部長 児玉 良友 |
 「特定ラジオマイク利用者連盟」発足１０周年記念誠におめでとうございます。ＮＨＫ名古屋放送局は今年一年間在名放送局の制作技術幹事社を担当することになりました。名古屋地区のＡ型８００ＭＨｚＷＬマイクの連絡窓口も担当します。あらためて関係各社のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。 最近の公開番組においてＷＬマイクの活用は必要不可欠です。音声担当者はＷＬマイクの運用については携帯電話など隣接周波数の無線機器による混信や妨害について細心の注意を行っています。また局外での公開番組や中継制作においても、８００ＭＨｚ帯のＦＰＵやＡ型ＷＬマイクの運用において「貴連盟」を窓口に各社との連絡を密にして、使用する周波数や日時・場所を明確にし、情報を共有化することで運用を的確に行いお互いのトラブルを未然に防いでいます。 さてＮＨＫ名古屋放送局では地域に密着した放送局を目指し、今年４月からＮＨＫビル一階のプラザウェーブから公開番組「ゆうがたチャンス」（１７時０５分から１８時）を生放送で行っています。番組はトークスタイルで、多彩なゲストを迎えＦＡＸやＥメール・ＴＶ電話などを活用した視聴者参加番組です。 この番組で最近起こった８００ＭＨｚＷＬマイクの電波障害の事例について紹介します。障害は放送直前に突然強烈な雑音障害が発生したもので、急遽コード付きの予備マイクで対応し番組は無事放送されました。 番組終了後に原因を調査しましたがＷＬ単体では発生せず原因は他にあると推測しました。妨害電波を確認するため八木アンテナと測定器で調査を開始したところ不定期ではあるが妨害電波らしきものを発見、ＷＬマイクの雑音障害と同期していることを確認しました。しかし、発生源の調査を開始した当初は不定期でしかも短時間しか発生しないためなかなか特定できませんでした。 その後、ＮＨＫビル管理会社とＮＨＫに隣接した工事現場事務所の協力を得て一週間にわたって調査した結果、ＮＨＫビル内の一郭で妨害電波が最大になることを確認しました。 その付近の天井にある水銀灯が一つ切れていることを発見し、この水銀灯は数日前から点滅をくりかえしていたとの情報を得たので、早速交換してもらい数日間様子を見ることにしました。その後全く妨害電波の発生はなくなり、結果的にはこの水銀灯が原因だったと思われます。念のため今後は切れかかった水銀灯を早めに交換する事をビル管理会社と確認して調査を終えました。 この事例は特殊ではありますが、ＷＬマイクの運用については今後とも電波環境に細心の注意を払うとともに、関係各社のお互いの情報の共有化を行うことで安定した運用を行いたいものです。最後に、「特定ラジオマイク利用者連盟」の今後の益々のご活躍とご発展を心より祈念いたします。 |
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