24年振りの東京開催! 総来場者数は前回比で37%も増えた
2011年12月2日〜11日の10日間、世界有数の自動車展示会である「東京モーターショー」が開催されました。今回で42回目を数える東京モーターショーは、会場を幕張メッセ(千葉県千葉市)から東京ビッグサイト(東京都江東区)へと移し、24年振りの東京開催です。前回(2009年)は総来場者数も低迷した本イベントですが、今回は前回比37%増の842,600人と、イベントとしては大盛況となりました。
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会場となった「東京ビッグサイト」。JR東京駅から電車で30分程でアクセスできる。好立地な事も手伝って、集客数は前回を大きく超えた。 | 会場は大きく「東展示棟」と「西展示棟」に分かれる。その他にも屋外展示場やアトリウムなど、施設全体で展示が行われた。 |
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華やかなステージショーを行うメーカーブース。 演者はボディパック型の送信機を装着し、イヤーモニターのイヤホンをしている姿を見ることができた。 イベントに特定ラジオマイクは欠かせないのだ。 | イベントに花を添えるコンパニオン。 多くのカメラマンがレンズを向ける光景はすっかりお馴染みとなった。 来場者はコンパニオンに見とれてしまい、肝心のクルマは目に入っていなかった!? |
展示を行ったメーカーは、すべての国内メーカー14社・15ブランド、海外からは21社・25ブランドが参加。最先端の製品や技術を競って披露しました。前回は海外メーカーの展示も少なく、やや寂しい印象がありましたが、今回は国際的な展示会としてふさわしい内容になったといえるでしょう。
運用本数は239本! 過去最高の運用本数を記録した
東京モーターショーといえば、各メーカーブースで繰り広げられる華々しいステージショーやコンパニオンによるアピールが“名物”です。それらのイベントの演出には特定ラジオマイクが必要不可欠となっており、毎回、多くの本数が運用されています。
ここ最近の運用状況を見てみると、39回(2005年)は49ブース、合計181本の特定ラジオマイクを運用。40回(2007年)では、59ブース、合計208本もの数が運用されました。しかし、景気の低迷もあってか、41回(2009年)では22ブース合計108本という数にとどまっています。
そして、気になる今回ですが、57ブース、合計239本もの特定ラジオマイクが運用され、過去最高の運用本数となりました。これは、海外メーカーが多く出展したことや、先の震災から立ち上がり前進する姿勢をアピールしたい国内メーカーの思いなどが重なってのことでしょう。
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この日は平日にもかかわらず、会場内は多くの来場者でごった返していた。 |
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西展示棟のアトリウムにはイベントステージが設けられ、テレビ番組の収録やラジオ放送の公開生放送が行われた。 ここでも多くの特定ラジオマイクが運用され、過去最高の運用本数に貢献した。 | 屋上展示場では試乗会など参加体験型のイベントが行われた。 ここで特定ラジオマイクが運用された場合、屋外の高所だけに他展示ブースや会議棟への影響が未知数だったが、今回の運用はなかった。 |
海外規格が持ち込まれないよう事前打ち合わせを実施
このように、多数の特定ラジオマイクが運用される東京モータショーでは、特ラ連事務局でもさまざまな対応を行っています。
あらかじめ、本イベントの主催者である一般社団法人日本自動車工業会様や株式会社東京ビッグサイト様との事前打ち合わせを実施。出展者規定に、特ラ連事務局による運用調整が行われること、海外規格のラジオマイクは使用できないことを記載して頂き、周知徹底を図りました。特に、日本の電波法に基づいていない海外規格のラジオマイクは、特定ラジオマイクへ悪影響を及ぼす恐れがあります。各ブースはもちろん、海外プレス等についても持ち込ませないよう、主催者側から指導して頂くよう要請しました。
東・西の展示棟別に周波数配分を行った
特定ラジオマイクの運用周波数等の調整は、運用者たち自身で行うのが原則です。しかし、東京モーターショーのように運用会員・運用マイクが多い場合(5社20波以上)は、委任状を頂いた上で特ラ連事務局や幹事社が周波数配分を行っています。
今回の会場は「東展示棟」と「西展示棟」に分かれており、展示棟ごとに事務局担当者を設定。東と西を分離して周波数配分を行いました。各展示棟の運用本数は、東が141本、西が98本でした。運用本数の多さに運用調整は困難を極めましたが、会員各社様のご協力もあり、特に大きな事故もなく本イベントの閉幕を迎えることができました。改めて、会員の皆様のご協力に御礼申し上げます。
次回の東京モーターショーは、2013年秋の開催予定になっています。
総務省総合通信基盤局が東京モーターショー2011を視察
電波行政を担う総務省総合通信基盤局電波部移動通信課様に、東京モーターショー2011を視察して頂きました。
視察内容は「運用本数200本を超える大イベントにおいて、どのように特定ラジオマイクが運用されているか」です。
当連盟事務局スタッフが、周波数配分など本イベントにおける運用調整のシステムについて説明し、その後、会場内を視察して頂きました。
終始、説明に熱心に耳を傾けて頂き、イヤーモニターの使用状況やデジタル特定ラジオマイクの普及状況などにも興味を持って頂けた様子でした。
周波数移行が取り沙汰されているこの時期だけに、いかに特定ラジオマイクが効率よく運用されているかを視察頂けた事は、とても有意義だったといえます。