
去る6月24日、関東総合通信局会議室において、総情報通信月間参加行事セミナーを開催しました。
今年も総務省関東総合通信局との共催で、「特定ラジオマイク運用技術の新たな動向」と題し、特ラ連理事、尚美学園大学教授を務められた半田 健一氏にご講演いただきました。内容については、すでにレポート等でご報告させていただいた、ワイヤレスマイクによるサラウンド収録方法に関するもので、一般的なワイヤードマイク収録の欠点の一部を解決できる方法として、注目されました。
 最初に、当連盟田中理事長、つづいて総務省関東総合通信局 津村 徹郎 陸上第3課長の挨拶があり、講演開始。以下、内容をまとめてみました。
 本テーマに入る前に、ハードウェアとソフトウェアの関係から始まりました。
 たとえば、コンサート、ミュージックパッケージなどはハードウェアとソフトウェアで成り立っている。しかしソフトウェアはロジカルではない。以前大ヒットした、「およげたいやき君」は450万枚を売り上げた。しかし、データでは、当時のレコード再生装置の流通量は、300万台くらいとある。ハードの数よりソフトの数が多いのはなぜか。子供にせがまれた親が、しかたなく購入したというのが真相。ハードとソフトが両輪のごとく行かないことのいい例である。ハードが先行した例からふたつ紹介する。
これは、音響機器メーカーがレコード再生装置を多く売りたいと考えたから。メーカーによって方式が違ったが、そもそも楽器に囲まれて聴くことはほとんどないのと、リスナー横の定位がはっきりしないなどの理由で消滅した。

 さまざまな収録環境のなかで結果、超指向性の有線マイクを使うと、単一指向に較べ低域のもたつきが軽減され良好な結果をもたらすことがわかった。
 しかし、ホールにおいて、有線マイクをこのような位置にセッティングしようとしても、特に前3本については、客席にはラインがきていないため不可能。
 そこで、ワイヤレスマイクを利用できないか実験した(図5)。
 A型については、良好な結果がえられたがB型の一本、特定の周波数に大きな遅延が発生。ただし同一グループでは発生しない。原因を追究したが再現性に乏しいなどで、いまだに原因不明のまま。
| サラウンド成分のラジオマイクによる伝送実験 (尚美学園大学録音スタジオにおいて)  | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]()  | 
                
  | 
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
 その他 ハンドマイク、2ピース型、イヤーモニター受信機についての問題点について、話されましたが、省略させていただきます。