突然ですが、東京・赤坂は今“800MHz帯の電波銀座”となっている事……ご存知でしょうか?
2008年3月20日、放送・イベント・ショッピング等の総合再開発エリアとしてオープンした“赤坂SACAS”。TBS放送センターに寄り添って新たに出現したのは、地上39階建てのBizタワー・赤坂ACTシアター・赤坂BLITZ・赤坂迎賓館(結婚式場)・SACAS広場・SACASオープンスタジオ……
これらどの施設も複数波のラジオマイク運用を行っています。ACTシアターのこけら落としではいきなり37波の運用でした。
さあ!大変です。どのように棲み分けたら良いのでしょう?
建物自体は充分なシールド性能を持たせてあるものの、実際の運用となると、送信機をつけた演者が一旦ホールの外に出てから客席後部扉より駆け込む演出もあり、それでも混信しないチャンネルプランが必要でした……
この実現にはA2&A4帯だけでは足りない為、本来は自由に使用できるB帯も含めた “SACAS基本プラン”が誕生しました。
一般取材希望も不定期に発生する為、もはや“誰かが”このプランに従って日々の運用調整をすることが必須となり、TBS音声技術部デスクが中心となって運用連絡表を作成し、TBS R&C、ACT、BLITZ、概AMCO(ACT&BLITZの音響設計及びSACAS広場PA業務の担当)の五者が随時グループメールで連絡を取り合う、という形での運用調整が続いています。
この“ミニ特ラ連”、必要とあらばイベント間の物理的距離や内容をも鑑み、設備間のチャンネルの貸し借りのコーディネートにまで踏み込んだ調整を行っています。
そんなオペレーションを通じ、本家の特ラ連の皆様が全国規模でこの作業を日々なさっているご苦労、わが身の事の様に実感しております。
一般に放送局は、社外での800MHz使用に際しては“使用宣言”を特ラ連にFAXしますが、自社エリアのデイリー業務に関しては省略している為、加盟会員がSACASエリアでの使用を申請しても、局には「運用調整についてのお願い」は今まで届きませんでした。
しかし上記の様な特殊事情によりTBS音声技術部デスクは赤坂SACASエリアでの800MHz使用情報が必要でした。この為特ラ連事務局にご相談した結果、2009年4月より、会員からSACAS付近での運用申請があった場合、TBSへ申請書を転送通知して下さることになりました。これにより、今まで不完全だった赤坂SACASエリアの運用調整がほぼ完全な形で行える様になりました。現実に即した調整の実現にご尽力下さった特ラ連事務局の皆様にはあらためて感謝申し上げます。
今後の特ラ連の益々のご発展をお祈り致します。