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 InterBEE2005は、2005年11月16〜18日の3日間、幕張メッセで開催されました。
 多くの展示会は、出展社が減少していると聞いていますが、IBEE2005は、登録入場者33,254人、出展数682社2団体、展示ブース1,842コマと盛況だったようです。11月17日木曜日午後、デジタル化ラジオマイクを期待しながら、展示ホール3 プロオーディオのラジオマイク、有線マイクを主に見学してきました。

「ラジオマイク関連の展示」

 1990年ごろ、A型が登場してから15年経過しましたが、各メーカーの技術開発、商品設計の進歩は、隔世の感がありました。コンパンダ、シンセサイザ、ダイバーシチ受信等のいろいろな技術が採用され、800MHz帯における電波伝搬損失の心配も消え、微弱時代の「飛ばない!」と言った声も聞かなくなり、必需品、道具となって定着したようです。
 送信機は、送信周波数の広帯域化が進み、A型(FPU-2CH帯+FPU-4CH帯)+B型=172波の送信が可能な商品が発表されていました。A型とB型は、使用者にとって、混信を回避することが容易となりますが、制度と用途が異なっており、どちらかが変更されることも予想され、悩ましいことにならなければと心配になりました。受信機も[A型(71波×2)+B型(30波)]=172波が受信できる商品が増えてきました。受信状態をPCで、モニタできる商品も増えてきました。受信アンテナは、指向性アンテナが各社から展示されていました。イヤーモニタの展示は、3社のみで、なぜ、普及しないのか検討しておく必要性を感じました。
 当初、B型は、30社以上が参入していたのですが、淘汰され10社程度になっていると思います。各社の累計生産台数は、約200万台以上となっており、市場は周波数帯が狭く、チャネル配置が限界に達し、飽和状態だと思います。これからは、量から質への転換期だと思います。これからデジタル化も予想され、新規参入、生き残りを掛けて、各社のいい意味での競争になれば、チャネル数の増加、干渉妨害が改善されることも予想され、今後に期待できると思います。


「有線マイクロホン関連の展示」

 海外勢は個性が豊かな商品を展示していましたが、それに対し国内勢は、元気がなさそうでした。KSM44/SL、KSM27/SL(SHURE)が発売されたときも驚きましたが、噂で聞いていたBCM705(NEUMANN)のダイナミック型を見られました。ダイナミック型マイクロホンの値段が安いのには、驚きました。5・1サラウンド関連のマイクロホンは、予想したより少なく、WMS-5、CUW-180(三研)、H2PRO(HOLOPHONE)が気になりました。
 映像関係は、2大メーカーの激突の感じで、A型ラジオマイクの展示もされているので、松下電器産業、ソニーを見学しました。映像と同一場所なので、照明が暗く商品を見るのに苦労しました。
その他は、FPU関連の日立、NEC、池通をまわり、HD伝送(9MHz×2)の準備が進んでいるようです。運用調整の検討が必要になってきました。現状の放送番組制作を反映してか素材伝送関連の展示も目につきました。
 プロオーディオは展示ホール3のみで、通路が広く、ゆっくり見学できたのですが、以前の熱気がなくなり、寂しい感じでした。
 Inter BEE2006には、デジタル化ラジオマイクの参考品か新製品が展示されることを期待しています。
飯田幹夫記
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