<<PRE <index> NEXT>>

 昨年同様、4箇所のフェアをのぞいてみました。
 廻る順番は、これも昨年同様、淡路町の損保会館から有楽町の交通会館までの4箇所です。10月7日から9日の3日間はあいにくの天気で、降ったり晴れたりで出足がにぶったのではないでしょうか。
1.第11回真空管オーディオフェア「古くて新しいオーディオの原点を探ろう」
会  場: 損保会館(淡路町、秋葉原)2F、4F、5F
日  時: 10月8日(土)、9日(日) 10:00〜19:00(9日18:00まで)
出展社数: 30社 試聴室機器協力社4社  
入 場 料: 500円
 昨年とほぼ同じコマ配置。出展社は東京、東北、北海道、東海、関西と広く、このような機会でないとなかなか一同に会することもなく、メジャーカンパニーでは尻込みするような製品が並び、なかなか楽しい。
 一般の人は、真空管というと即アナログと考えがちであるが、デジタル再生にも十ニ分威力を発揮します。
 このフェアの客はどう見ても圧倒的に自作派が多い。出展者と客の会話を聞いていてそれがよくわかる。オーディオに対する思想が片寄り勝ちな、一種頑固な人たちが多いように見受けられました。趣味の世界はそんなものでしょう。自作派以外はちょっと入りにくいフェアか。

2.真空管アンプ・テクノフェア 2005年
会  場: ホテルニュー神田(淡路町)
日  時: 10月8日(土)、9日(日)10:00〜18:00
入 場 料: 損保会館の入場料を兼ねる
 損保会館の前にあるホテルの4階全フロアを使用。
 雑誌等に製作記事を書いているおなじみの筆者たちが自作のアンプを持ち込み、試聴・設計製作の解説。またアマチュアの自作品のコンテスト、技術シンポジゥム、座談会等があり、ここも参加者はほとんど自作派。中高年が多い。アンプ作りならまかせろ、と顔に書いてあるようなベテラン風の人たちです。損保会館のマニアックな客の中から選りすぐった人たちのようです。

3.2005 東京インターナショナルオーディオショウ 「感動する音との出会い」
会  場: 東京フォーラム ガラス棟 B1F、4F、5F、6F、及びD棟4F、5F
日  時: 10月7日(金)〜9日(日) 10:00〜19:00(9日17:00まで)
入 場 料: 無 料
 まず、金のかかったフェアであること。ハイエンドユーザーを対象とした、世界の高級品が勢ぞろいするフェアです。目の保養になり、ため息の出るフェア。
 夢のような高級品ばかりで、近年はAVシステムの増加も目につく。これも高級品ばかり。
 出展製品を国別に分けてみました。
 なんといってもアメリカが圧倒的で53社、ドイツ17社、英国14社、日本13社、スイス、カナダ、イタリー、デンマークと続く。14ヶ国、147社である。
 短時間に見たり聞いたりは当然不可能で、自然有名ブランドをひろいながら、ということになりますが、試聴の時間はどの部屋も満員で、当然立ちっぱなし。
 解説並びに講演の評論家の先生方は3日間で総勢25名の豪華さ。1回が1時間の講演。先生方の移動する風景が随所に見受けられました。各社の製品は非常に高価であり、同時に視覚効果を十分計算に入れた製品が多く、勿論中身も充実しております。アンプやCDプレーヤーなど、デザイン的にも見るべきものがあり、それぞれの国の文化のにおいを感じます。

4. HI―End Show Tokyo 2005
会  場: 東京交通会館(有楽町)12F
日  時: 10月7日〜9日 10:00〜20:00(9日17:00まで)
入 場 料: 無料 出展社:47社
 気取らないショウが売りもの。出展者と参加者がダイレクトに話し合え、独特の雰囲気の中で試聴できる合理的な方法で、ワンルームあたり5〜6社の展示があり、順ぐりに試聴できる仕組みになっています。しかし全社の製品を聞くとなると1日では不可能。どちらかというと一般向きではなくややマニアックな傾向が強い。
 2chオ−ディオが主体であり、一般のレコード屋では入手不可能なCDなどが多かった。 ユーモラスなデザインで評判のクボテックのHANIWAの別ヴァージョン、SP2w28を聞くことができました。張りのある明るいサウンドは好感がもてる。
 秋葉原あたりの小売店ではあまり見かけない、オリジナリティのある機器が多く、手作りマニアには魅力のあるショウだ。パーツ類の小売もあり、CDトランスポート、DACなど挑戦してみたくなる。

 4箇所のショウの感想としては、少々マンネリではないか、と思います。いつまでもこのスタイルでは間違いなく客離れを起こしましょう。ショウの客離れはオーディオファンの減少へとつながりかねません。
大野
<<PRE <index> NEXT>>