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理事会報告・参考資料 現在使用している800MHz帯域ワイヤレスマイクを現状の帯域で使用したい理由

1. 世界に類を見ない周波数の効率的運用をしている
 現状の800MHz帯域(770〜806MHz)は、放送局の映像を中継するFPUと特定ラジオマイク利用者連盟の運用調整により、ワイヤレスマイクが共用しており、限られた電波資源を2倍にして有効活用している。
2. 800MHz帯域(770〜806MHz)を必要とする理由
@ 放送局の果たす役割の中に、「緊急・災害時の報道により国民の生命・財産を守らなければならない」。この役割を果たすために、いかなる条件下(天変地異など)でも使用できる800MHz帯のFPUによる伝送系は堅持したい。
 また、中長距離のマラソン中継を初め移動映像をお茶の間と同時進行で情報を伝える伝送手段はこの周波数帯域を除いて存在は難しい。
A ワイヤレスマイクにとっても、電気的特性が安定していて、マイクコードがなく自由に動き回れるマイクとしてその操作性、運用性、安定性などに加えて、演出の多様性に柔軟に応えられる等により、この周波数帯域でのワイヤレスマイクでなければ演出が成り立たない必需品になっている。
 現在、放送局用の高音質を有しているワイヤレスマイクは放送局と合わせて1万7千本程度ですが、之と同等のワイヤレスマイクは存在しないので国内では直ちに代替え出来る手段はありません。
 移行する場合は電気的安定性、運用性等の検証、所有者に対する予算措置を納得の行く線で対応し、間違いない移行期間を設定して欲し。年間を通して運用連絡調整する件数は14万件強、会員数は900会員弱、その所有本数は1万2千本を超えて放送局と合わせると1万7千本になり、高音質を有しているワイヤレスマイクは国内ではこれが全てです。
3. 携帯電話との関係
 携帯電話の約1億本に比してみると数のうえでは格段の違いがありますが、携帯電話とは違って「マンツウマン」でなく、全国及び全世界の皆様にとって文化芸術面の普及、情報伝達手段としてはなくてはならない必需品となっています。
 放送局の番組でワイヤレスマイクを使用しない番組は殆どありません。その視聴率1%は百万世帯と言われています。ワイヤレスマイクが欠かせないことを充分理解出来ると思います。
 また、舞台芸術にしても会館、ホールなどに来られ舞台芸術を楽しんでいただいた方達は年間約2億7千万人に達しています。その他、PA、番組関係取材等多方面に幅広く運用されてます。
 今般、800MHz帯を再編成するため、数合わせ的な発想でワイヤレスマイクを現在の場所から安易に移動したら、日本の高度な文化芸術、情報伝達機能は壊滅してしまうことになる。
(田中) 
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