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ワイヤレスマイクについて

飯盛俊明様大阪のテレビ番組の制作予算は年々低下を辿っていて東京の番組予算の半分以下で厳しい状況にあります。その中でワイヤレスマイクを多チャンネルで使用する環境はスタジオ制作、東京制作が近畿圏のロケや中継で使用するぐらいになってきました。デジタルワイヤレスへの移行も仕事需要が少ない為、放送局ですら更新が難しい状況だと思われます。

 さて、一般生活の中でワイヤレスが便利であるという認識が高くなり、無線LAN、カラオケBOXのワイヤレスマイク等があたりまえのように使用されはじめました。当然、業務プロ用ワイヤレスもあたりまえのように使用されています。過去400MHz帯の使用経験のある筆者にとって干渉波で腹痛になる経験が少なくなっている現状に大変満足しています。
 ただ、IT関係の機器や家電機器がどんどん進化していく中でワイヤレスマイクの進化があまり感じ得ない気がしています。デジタルワイヤレスが販売されて音色も良くなったとはいえ、時代年月のスピードとシンクロしていない気がします。
 具体的にどう進化するのであろうかわかりませんが、全くの素人感覚で発言しますと、まず、送信機の小型化ができないものかと思っています。乾電池の大きさによる限界もあると思いますが、もう少し小型化できそうな気がしてなりません。周波数がきっちり確保できていれば送出電界を落してでも消費電力を下げてすればなんとなく小型化できそうな気がします。400MHz帯から形式もほとんど変わっていなくて、長方形型やペンシル型にするとか仕込みに応じた形式があってもよいのではないかと思っております。
 それと、干渉波で不可能であるとおもいますが受信機からの再送信化ができるような機器が開発されれば中間点にケーブルレスの再送信機器を設置するだけで倍の距離を稼ぐ事ができるようになります。ロングスローで使用するゴルフ中継等で使用でき電界を無視した設営プランができて便利になるであろうと思われます。

 開発メーカーさまも当然のことながら駆使されていると思われます。一般需要がなく、量産されることもなく、開発利益率の悪い機器だと思いますが、メーカーの威信をかけた機器が開発されることを期待しております。

略歴(潟eーク・ワン 専務取締役)

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