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主   催: CEATEC JAPAN 実施協議会(JEITA、CIAJ、CSAJ)
 2007年10月2日(火)〜6日(土)
幕張メッセ: 展示場 1ホール〜11ホール、
 イベントホール、国際会議場
出 展 社: 895社    出展小間数:3,199小間
入 場 者: 約20万5859人

 10月3日に行ってみました。会場はデジタルネットワークステージと電子部品・デバイス&装置ステージの二つに分けられていました。一般公開初日であったせいか、入場受け付けの時間のかかるのに閉口しました。その原因のほとんどが登録者の不手際です。つまり前もってチェックシートに記入してあればさほどのことはないのですが、受付嬢の前で書いている人が多く、これで何千人の人たちを処理するのは大変なことです。大渋滞でした。

1 デジタルネットワークステージ
 HDデジタルコンバージェンスは本格化し、HDが標準化すると思われます。受像機はますます薄くなり、そのうちにクルクルとボール紙をまるめるようになるのではないでしょうか。好きな場所にピンで留めて見る、などというのも夢ではなくなるでしょう。
 ソニーの有機ELテレビは素晴らしい。これ以上なにを望むか、と言いたくなります。
 有機物質(organic material)が自ら光を放つのだそうです。ホタルですね。電流を流すと光る性質を持つ有機物質をパネルに採用、バックライトは必要ありません。自然な映像美が売りです。世界初11型XEL-1は20万円です。
 家庭での記録再生はBD(ブルレイディスク)、HD・DVDが着実にのびてきています。これらを一度でも体験すると後戻りは出来そうもありません。地デジがよい例です。
 従来のDVDの6倍の画素数を誇り、音響面においてもDVDオーディオと同等の192k/24ビットリニアPCMに対応します。
 BD、HD・DVDの2方式の規格分裂をどのように終結させるかが今後の課題です。往年のビデオコーダーの戦争が思いだされます。これは単に録画再生のみならず、PC、パッケージソフト、記録メディア、ゲームなども考慮に入れなければなりません。
 両者のスタートラインは異なり、BDはハイビジョン放送の録画が主目的であり、HD・DVDは高画質パッケージソフトの再生を主目的とすることでしたが、技術的改善を重ねるうちに両者の明確な違いはなくなってきているそうです。ちょうどトンネルを両方から掘っているようです。決定的な違いは容量、記録層の違いとのこと。従って、両者に対応するハイブリットプレーヤーを発表しているメーカーもあります。

2 電子部品・デバイス&装置ステージ
 受動部品ゾーン、計測・試験などのゾーン、電源・電池などのゾーンなど、各種のゾーンに分かれていて、回りやすくなっていました。
 TV、BD、HD・DVDなどの録画、再生機器等のメーカーに部品を提供する、部品メーカーの元気が感じられました。近年、全体をいかに小さく、確実に作動するように作るかが部品メーカーの宿命のようです。当然基板に取り付けますから部品は小さくなる一方です。チップタイプの部品は目を近づけても面白くもなんともありません、みんな同じに見えます。趣味のアンプづくりに対応するパーツにどうしても目がいきます。
 気になっていたコンデンサを丹念に見て回りました。国産の高圧タイプ(つまり真空管用)のコンデンサがほとんどなくなり、輸入品で間に合わせていましたが、高圧の製品はあったのです。ただアマチュアは相手にしていないようです。750V・2000μなど、ベラボーの大きさで、値段もとても私には手が出ないだろうからききませんでした。これらは多分工業用でしょう。容量が50〜100μだったらアマチュアには理想的です。その他、もちろんアマチュアが使えるものもあります。トランジスタやFETになら使えるものはたくさん展示されていました。
 コンデンサには随分泣かされました。昨年、長年つかっていたPCの具合が悪くなり、ネットで調べてみますと、私と同機種を使っている人たちの悪戦苦闘ぶりが書いてありました。このままではいずれ捨てるだけ、それなら、と私も参加しました。
 PCの内部をつぶさに観察しますと、評判の悪い海の向こうのコンデンサがたっぷり使ってあり、日本製に比べて耐圧、容量などの数値が大きく、どうもあやしい。電源部のコンデンサはリード線側、つまり基板に接している側に怪しげなふくらみがあり、不良は確実と思い、一気にほとんどのコンデンサを取り換えました。上記のように、同じ大きさで同じ容量のものは皆無にちかく、若干容量は少なくせざるを得ませんでしたが、しかしこれで復活しました。日本製の電子部品は本当にすばらしい。メジャーカンパニーが目を見張るような堂々たる製品を発表していますが、それらの製品を完成させるには、縁の下の力持ちとしてのこれらの部品を提供しているメーカーがあって可能なのです。
 海外の部品メーカーの集合体を見ましたが、一考を要するようです。分散すべきでしょう。日本語の分からない担当者が多く、自然に足が遠のきます。分散させればある程度それが解消されるでしょう。つまり日本のメーカーと混ぜてしまうのです。離れ小島のようで気の毒なくらい静かでした。
 以上、ざっと見ただけでしたが、丹念に見るには1日では不足でしょう。時間など気にせずゆっくり見たいものです。
まとめ 大野
 
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